事例報告:割増賃金請求のための証拠保全申立却下決定に対する抗告申立(認容) |古田法律事務所

事務所通信

割増賃金請求のため、労働条件、労働時間等に関する資料を保管する使用者に対する証拠保全を申し立てたところ、これが却下されたため、抗告し、認容決定を得ました(名古屋高決令和6年4月9日)

原審却下決定(名古屋地裁民事1部竹内峻裁判官)に際し、裁判官から電話があり、要旨、「経験上、訴訟などで使用者側に代理人が就けば、大体でてくるものだから」という理由で却下が示唆され、取り下げるように勧められました。

経験上大体出てくるから、がなぜ証拠保全の必要性を否定する理由になるのか、皆目見当もつきませんでした。

なお、抗告認容に至るまでの間に、使用者側に代理人が就き、一定の資料が開示されましたが、最も重要な資料の1つである労働時間に関する資料として開示された出勤簿は、原資料である手書きの日報よりも労働時間が少なく記載されているものでした。

経験上大体出てくる、が誤りであったことは、歴史的に証明されました。

※大体、という限りであれば正しかったともいえますが。

(事実経過)

2023年12月 証拠保全申立て

      同月 却下決定

2024年 1月 抗告申立て

      4月 抗告認容、原決定取消し(差戻し)

      5月 証拠保全手続実施決定、同実施

 

 

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